2022年にドローンの国家資格が創設されました。
ついに国家資格化されたドローン資格。
国家資格で何が可能になるのか、気になる方も多いですよね。
まとめてみましたので、気になる方は参考にどうぞ。
1. ドローン 無人航空機操縦者技能証明制度とは何か
一般にはドローンの国家資格と呼ばれていますが、正式な名称としては”無人航空機操縦者技能証明制度”となっています。
自動車免許などの”免許”とは異なり、”技能証明”である点がポイントです。
つまり、この国家資格を所持している場合、一定の技能を持っていることが証明されるということです。
この資格を持っていないと、ドローンを操縦できないわけではありません。
ではなぜ国家資格が創設されたのでしょうか。
そもそもドローンの飛行方法には難易度によって4つのレベルが存在します。
レベル1 | 目視内で操縦飛行 |
レベル2 | 目視内で自立飛行 |
レベル3 | 無人地帯での目視外飛行 |
レベル4 | 有人地帯での目視外飛行 |
特にレベル4飛行が解禁されることで、有人地帯での目視外飛行が可能となるため、安全に飛行できるよう新たな資格・基準となる国家資格が必要となりました。
出典:国土交通省、「レベル4の実現に向けた新たな制度整備等」
2. ドローン国家資格の法的要件
制度の開始は2022年12月5日。
技能証明は、1等無人航空機操縦士(1等ライセンス)と2等無人航空機操縦士(2等ライセンス)に区分されています。
1等ライセンス、2等ライセンスともに有効期間は3年間。
対象年齢は16歳以上。
国の登録を受けた講習期間(ドローンスクールなど)の講習を修了すれば、実地試験免除。
限定変更を行うことで、夜間飛行、目視外飛行が可能。
1等ライセンスはレベル4飛行が可能。
3. ドローン国家資格の取得プロセスと費用
1等無人航空機操縦士、2等無人航空機操縦士の資格を取得するためには大きく2つの方法があります。
1つ目は国の登録講習期間(ドローンスクール)で講習を受け、修了試験に合格。その後指定試験機関にて身体検査と学科試験に合格する、という方法。
2つ目は指定試験機関による試験で実地試験、身体検査、学科試験に合格する方法です。
自動車免許の取得の流れと似たイメージで取得することができます。
教習所に通って取るか、一発試験で取るか。
ちなみに試験料金は、
種別 | 等級 | 試験の種類 | 手数料 |
---|---|---|---|
学科試験 | 1等 | ー | 9,900円 |
2等 | ー | 8,800円 | |
実地試験 (マルチローダー) | 1等 | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 22,200円 |
限定変更 | 20,800円 | ||
2等 | 基本(昼間・目視内・25kg未満) | 20,400円 | |
限定変更 | 19,800円 | ||
身体検査 | ー | 書類の提出 | 5,200円 |
ー | 会場検査 | 19,900円 |
となっており、自動車免許の場合よりも割高になっていますので、一発試験を何度も行うリスクも高くなっています。
4. ドローン国家資格のメリット
ドローン国家資格のメリットとしては、
- 一部の飛行申請の手続きが不要になる・簡略化される
- 活用範囲が広がる
- 操縦技能に対して信頼が得られる
民間資格においては、レベル1〜レベル3までの全ての飛行で、国土交通省への許可・承認が飛行のたびに必要です。
国家資格では、これが原則不要となるため、手続きや申請にかかる時間の短縮になります。
このため、業務でドローンを扱う方にとっては大きなメリットとなります。
また、1等無人航空機操縦士であれば、レベル4飛行が可能となる点も重要です。
さらに、国家資格として創設されたため、民間の資格に比べて信頼度が高くなることも考えられます。
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